2017年03月25日

オーガニックコットンビジネスの背景と未来

「オーガニックコットンビジネスの背景と未来」というセミナーに参加しました。
オーガニックコットンの世界的認証プロジェクトのRemei社CEOと、bioRe INDIAのCEOによって、オーガニックコットン目指す未来の姿と、栽培現地の実態を詳しく聞いてきました。
布団わたのほとんどは、インドから輸入されていますが、インド綿の95%は遺伝子組み換え綿になっていて、それまで栽培されていた伝統的な慣行栽培種は絶滅した実情を知りました。

その中で、bioRe INDIA社のオーガニックコットンプロジェクトが行われています。
このプロジェクトは、単なる栽培支援を超えた、農民の健康や環境までフォローするbioRe社の公平を重んじたシステムによって実行されています。
またすべての製品は、生産者まで追跡できる、トレサビリティーが確立していますので、信頼のルートによってつながっています。

オーガニックコットに取り組んだ当初は、農薬や化学肥料などの薬害が問題になっていましたが、それらの問題より、今日では遺伝子組み換え種による弊害が大きな問題になっている様子でした。
あらためて、オーガニックコットンをこのルートから供給してきてよかった、このルートのオーガニックコットンが世界で一番信頼出来る製品であることを、再確認することが出来ました。
posted by oyamatsu at 22:17| Comment(0) | 日記

2017年02月02日

赤ちゃんのふとんを自作したご夫婦(3)

オーガニックコットンはコットンの純粋性を守るために生まれたコットンです
大量生産方式で生産されたコットン製品が市場を席巻するとともに、よりコットンの原点に回帰した、純粋のコットンが求められるようになりました。コットン畑の土壌汚染や、栽培農民の健康問題も無視できなくなってきたからです。
そして蘇ったのがオーガニックコットンです。コットンの純粋性が人工的に失われた反省から、農薬や化学肥料を厳密に排除した昔ながらの自然栽培のコットンです。
化学肥料や農薬がなかった時代のコットンは当然のことですが、自然のままのコットンでした。しかし現代では他のコットンと隔離し、厳密に管理して栽培しなければならなくなりました。

オーガニックコットンは純粋性を守るため、栽培、収穫ばかりでなく、加工、製品化の工程でも厳しく管理して、不純物の混入を防いでいます。
栽培段階では、遺伝子組み換え種子でないこと、化学肥料、農薬、殺虫剤、枯葉剤など化学物質を使わないこと、更に製品化工程でも化学染料や添加剤などを使用しないことなど、厳しい基準が決められています。 
しかし、オーガニックコットンはどんなに厳しい基準があっても、栽培から加工、販売までの流通経路にたずさわるすべての人の信頼関係がなければ成り立ちません。もし製品化までの工程のどこかで、妥協が生まれ、省略や不正が起きてしまうと、それだけオーガニックの純粋性が損なわれてしまいます。栽培から消費までの流通経路が長くなるほどこの不安は高まってくるのです。

そしてその品質を保証するのがフェアートレードのルートです
オーガニックコットン製品は、栽培地から、加工、販売までのルートが、常に開かれていなければなりません。そしてそれを、誰にでも証明できる透明性が必要です。
このことをトレーサビリティ(traceability)といいます。物品の流通経路を生産段階から最終消費段階まで遡って追跡し、流通ルートごとに証明できることです。

その第一番目は、栽培している農民を信頼して、生産をお願いすることから始まります。他のコットンとはっきり別けて栽培して貰うには、充分に採算の取れる買い取り金額を支払うことはもちろん、収穫物の全部を買い取ることを約束しなければなりません。
特定の誰かのところが儲かるようなシステムでは、農民はけして信用してはくれません。信頼関係なくして、公正公平なフェアトレードシステムは成り立たないのです。
それは適正価格でインド、タンザニアなどの農民の暮らしを支えるとともに、収穫後の生産、加工、消費までの長い工程にかかわる、すべての人たちが共に共存する、未来のライフスタイルを目指す試みでもあります。オーガニックコットンの流通から、それを購入する人たちの間で生まれてくるのは、未来に向かって一緒に豊かな暮らしを守るための、持続的な共存共助のこころです。
公平なルートによって純粋性が守られているオーガニックコットンは、未来の暮らし方の先駆けになるものです。オーガニックのこころが、あらゆる製品に広まって欲しいと思います。

未来の地球環境をまもるオーガニックコットン
とりわけこれから産まれて来る赤ちゃんのためには、どうしても使っていただきたいのが、オーガニックコットンのベビーふとんです。なぜなら、オーガニックコットンが未来の地球の環境を担っているからです。オーガニックコットなくしては赤ちゃんの未来もなくなってしまうからです。

東海林さんご夫婦の、ご自身の子どものふとんを自分で作りたい、その夢には、このような大きな目標があったのです。
奥様のミモザさんの幼児期の体験を綴るブログから、かなり強度なアトピー症に苦しまれたことを知りました。
http://www.mimoz-art.com/entry/2017/01/04/145849
奥様の幼児期の痛々しい包帯に巻かれた写真を拝見したとき、この苦しみを産まれて来るお子さんには引き継がせてはならないというお二人の思いを知りました。
お二人で作られたオーガニックコットンのベビーふとんには、この思いが託されていたのです。
お二人の願いが単なるもの作りの好奇心を超えたところにあったことを知りました。

八丈島で始まった新しい暮らし
東海林さんご夫妻はいま、お子さんとともに、自然豊かな八丈島に移住しました。そして、手仕事の得意なご夫妻です。いろいろのモノ作りをなさる計画があると聞きました。
その中の一つに、オーガニックコットンのふとん作りも入っているようです。
それは大手メーカーの職を捨てたご主人と、高校教師の職を捨てた奥様の、新しい暮らし方への決意の選択でした。

いまオーガニックコットに注目が集まってきました。いよいよ大手メーカーも本腰を上げてオーガニックコットン製品に手を出し始めました。オーガニックコットンが、持続的な未来の暮らし方にはなくてはならない時代になったのです。
八丈島でのお二人のこれからの暮らしの中で、オーガニックコットンのふとん作りがどんな広がりを見せるか、楽しみにしています。
■お二人が作った新しいサイトをご紹介いたします。
LalaSalama:http://lalasalama.net/index.html
LalaSalama Facebookページ
posted by oyamatsu at 11:16| Comment(0) | ベビーふとん

2017年02月01日

赤ちゃんのふとんを自分で作ったご夫婦(2)

大量生産、大量消費で広がった地球の汚れ
東海林さんご夫妻との出会いはその日が初めてだったのですが、その後は和綿の畑にも来ていただき、わたのこと、ふとんのこと、そしてこれからの時代の生き方まで、いろいろなお話しをする間柄になりました。
そしてふとん作りの技法の深いところにも興味が湧いたようで、ご自分たちが日常に使う、大人のふとん作りにも挑戦していただきました。

ふとん、寝具製品は、昔からコットンで作るものが主流でした。しかし1970年代になってポリエステル素材が開発された頃から、素材の多様化が進んで来ました。
その後、大量生産、大量消費の流れに巻き込まれ、コットンわたはポリエステルわたと混綿されたり、クッション材を加えたりと、いろいろの製品が売り出されてきました。
しかし、それらは、大量に、効率的に生産して、価格を抑えて販売するためのものでしたから、本来のコットンふとんから変質したものが多くなりました。
大量生産によるコットン栽培の効率化も進みました。大規模化した農場では機械化が進み、効率的な収穫のために、農薬、化学肥料の使用ばかりでなく、枯れ葉剤散布、そして遺伝子組み換え種子綿へと、――止まるところがありません。

その結果、正当な生産原価を無視した、とんでもない安価な製品が街に氾濫するようになりました。
それはコットン製品の信頼を貶めたばかりでなく、そのしわ寄せは弱い立場の、栽培農民、加工業者、流通業者の生活を苦しめることになりました。また、使い捨てふとんとなって、大量廃棄されたふとん製品が、世界各地の環境の汚染に拍車を掛けています。

アレルギー、アトピーは赤ちゃんが一番の被害者
こうした経済効率第一の環境の中では、コットン本来の自然のやさしさがいつの間にか失われていきました。そしてそれらの製品に残留された化学物質や、添加物などのために、肌の過敏な人たちの一部から、様々な症状が現れるようになってきました。
とりわけ、生まれたばかりの、肌の敏感な赤ちゃんに多くの症状が見られるようになりました。
化学物質過敏症と総称される、アレルギー、アトピー、などの症状がその一例です。コットン栽培が有機で行われていた時代には、今日のように頻発に起きてはいなかったものです。

これはコットンばかりが原因ではありませんが、コットンが食料品ではないため、口から入るものではないことから、正々堂々というか、ジャブジャブというか、農薬、化学物質、枯れ葉剤などが、使い放題になっていた時期が続いてきたのです。
全世界的な農薬使用量のうち、コットン栽培に10%、また殺虫剤は25%も使われているというデーターがあります。これを耕作面積比でいうと、コットン畑は全耕作面積の25%ともいわれていますので、いかにコットン栽培がこれら薬品で汚染されているかがわかります。
posted by oyamatsu at 19:08| Comment(0) | 日記